ほぼ予想通りのスタメン
DAZN独占配信によるW杯最終予選日本対中国戦の観戦レポート。
スタメンとフォーメーションを見ると中国は5バック。恐らく、ほぼ全員守備でラ・リーガのエスパニョール所属フォワード、ウーレイのカウンターでワンチャンスを狙う戦術か?
一方の日本代表は、いつもと変わらない4-2-3-1。前回良いところなしで敗戦したオマーン戦からどう戦術を変更するのか?スタメンはゴールキーパーは権田、センターバックは冨安、吉田、サイドバックは左に長友、右はオーバーワークによって代表離脱した酒井に代わって室屋がスタメン。ボランチは柴崎、遠藤の2枚で前回のオマーン戦と変わらず。中盤前3枚が右から伊東、久保、古橋でワントップに大迫。前回機能しなかった左サイドの古橋とワントップの大迫がスタメン。この起用がどうでるか見物。
恐らくゴール前にはスペースがまったく無い状態なので、日本は速い攻撃やミドルシュートからセットプレーを獲得したいところ。冨安、吉田の2枚がセンターバックにいればカウンターもそこまで恐れる必要がないので積極的に攻めることができるはず。個人的には速い縦パスをガンガン入れてほしいですね。(オナイウ入れてクロスを入れまくる戦術もありな気がしますが。)
前半試合経過
前半3分 中国にアクシデント。スタート直後に怪我による選手交代を余儀なくされる。
前半22分 久保がシザースフェイントから右足シュートを打つもポスト直撃。
前半37分 決定的な伊東のパスから大迫が無人のゴールにシュート打つもポストに当ててしまう。攻め続けても点が入らず嫌な雰囲気が漂う。
前半40分 伊東のスピードを使った縦突破から高速クロスに大迫が合わせてゴール。久々にシンプルに縦に突破する伊東を見れました。日本代表戦になると何故かみんな消極的なプレーが多く横パスやバックパスが多い印象。もっとリスクを負って縦に行かないとチャンスは生まれないですよね。戦術的な問題なのか?W杯最終予選というプレッシャーの問題なのか?何とも言えませんが後半も積極的に縦に行ってほしいところ。
前半総括 オマーン戦と打って変わり積極的に縦に攻める日本。左サイドは停滞気味でしたが、右サイドからは久保が絡んでの細かい崩しや、伊東のシンプルな突破により多くのチャンスが生まれました。相手のカウンターは現状ほぼノーチャンスなので、サイドバック含む攻撃に関わるメンバーは流動的に攻撃参加できていました。日本は2点目取れれば問題なく試合に勝てると思いますが、1戦目に負けている中国は後半に戦術を変えて攻撃にパワーをかけるはず。そのあたりにどう対応するのか注目です。
後半試合経過
後半5分 日本にアクシデント。古橋が怪我で交代を余儀なくされる。原口投入。
前半と打って変わって横パス、バックパスが増えて攻撃が停滞。攻撃参加する人数も少ない状況。中国が後半から戦術を変え、ビルドアップするようになったこともあるが、なぜ、すぐこうなるのか、、、。
後半15分 伊東の突破から久保が1対1を迎えるもオフサイドの判定。
後半17分 中国、一気に3枚変えで勝負に出る。フォーメーションも4-4-2に変更。変化に対応できる印象があまりない日本。ちょっと心配だなー。
後半30分 伊東に代えて鎌田投入。
後半41分 柴崎の惜しいミドルシュート!
後半42分 長友に代えて佐々木投入。
アディショナルタイム4分。
試合終了1対0で日本の勝利。
試合総括 W杯予選はとにかく結果が全てなので内容はともかく勝ち点3をとれたことが大きい。守備に関して言えば冨安、吉田の2センターバックは安定感抜群だったので後半ラストに相手がパワープレーをしかけてきても安心して試合を観ることができました。
一方で攻撃に関して言えば結構課題はありそう。特に後半は目的を感じられない横パス、バックパスが増えて攻撃が停滞。また、止まって足元でボールをもらうプレーが多くスピードに乗った突破がほとんど見られませんでした。チームとしての攻撃における戦術が浸透していないのか、選手同士の狙いもずれパスがかみ合わないことも結構ありましたね。
選手選考の話でいえばそろそろ世代交代が必要なんだと感じた試合でもありました。コンディションの影響もあると思いますが正直、長友や大迫のプレーが全盛期とは程遠く感じましたね。好きな選手なので是非とも復活してほしいのですが、、。
世界トップチームと日本の違い
同時期に行われているヨーロッパのワールドカップ予選も観戦しました。観戦した試合はイングランド対アンゴラとベルギー対チェコ。(ものすごくよい試合なので観ていない方はハイライトだけでも見ることをお勧めします。)
イングランドの試合で感じたことはミドルレンジからのシュート精度の高さ。プレミアリーグの試合を観てもミドルレンジからのとんでもないシュートがバンバン飛んでいきます。このミドルシュートがあるからディフェンスはペナルティエリアから離れた場所でもボールに寄せに行く必要があり、ケアしなければならないプレーが増えてしまいます。相手の選択肢が多いためディフェンスは的を絞れず後手に回るし、頻繁に動くことでカバーしきれず危険なスペースを作ってしまいがち。
イングランドの選手はそれを逆手にとり、パスやドリブルでペナルティエリアに侵入してくるプレーも多く、相手にとっては相当守りにくいだろうなと感じました。日本代表のプレーはテレビで見てると恐らく次こういうプレーするだろうなと思うことは、大概外れないんですよね。
ベルギーの攻撃は圧巻の一言。全員がゴールに向かう意識があり、とにかく縦へいくスピードが速い。ディフェンスラインでボールを奪いカウンターから3つのワンタッチパスでゴールキーパーと1対1。ヒールとアウトの縦パスが連続で入りキーパーと1対1。(このプレーはもはや意味不明。) 残念ながら日本代表の試合では見ることができないプレーの連続でこれが世界のトップレベルだと感じた試合でした。
歴代の日本代表の中でも、ものすごくよいメンバーが多いと感じる現代表。もっと攻撃的な試合を期待したいですね。