ドリブルで抜いた相手に追いつかれてしまう。
「相手の逆をとって抜いた!」「練習したフェイントでかわせた!」と思ったのもつかの間、抜いたと思ったディフェンダーに追いつかれてしまうという経験をしたことがある子ども達は多いのではないでしょうか。
ジュニアサッカーの試合を見ていても、1対1でディフェンダーをかわした後に、同じ相手に追いつかれてしまったことで、ドリブルやプレーのスピードを上げることができず、ディフェンスに囲まれてボールを失うというシーンは散見されます。
今回、紹介するのはドリブルで抜いた相手に追いつかれない3つのコツ。意識して練習すれば確実にドリブルがレベルアップします。
足が遅いから追いつかれるということではない。
ディフェンダーに追いつかれるのは足が遅いからじゃないの?
そんな疑問も、もちろんあると思います。広大なスペースがあり、圧倒的に足が速ければ追いつかれないかもしれません。
エムバぺ選手に広大なスペースを与えたら、そりゃ誰も追いつけない。
しかし、良いチームであればジュニア世代でも高学年くらいから守備が組織化されて、攻撃のスペースが生まれにくくなります。また、ジュニアユース以降になるとサッカーをやっている子どもたちの身体の成長がある程度均一化されることでスピードに大きな違いが出なくなります。
つまり、同じくらい(もしくは自分より速い)のスピードを持ったディフェンダーに対して狭いスペースでも追いつかれないドリブル技術が必要になってくるのです。
ドリブルで抜いた後に追いつかれない3つのコツ
ドリブルで抜いた後に追いつかれないコツは「腕を使う」「内側の足を入れる」「抜いた後のワンタッチで背中をとる」の3つです。それぞれのコツはまったく難しいことではなく、意識するだけで劇的に変わります。
腕を使う
1番目のコツは腕を使う事。ドリブルで抜いたあとにディフェンス側の腕を伸ばして相手との距離をとります。相手の逆を突き、腕を伸ばしても触れられないくらい引き離せていれば、そもそも追いつかれる心配はありませんが、抜いた後にディフェンスが付いてくることがほとんどだと思います。そんなディフェンダーに追いつかれない為にも腕を入れてブロックすることが重要です。相手が押してきた場合は、その反動を使って引き離すことができます。
内側の足を入れる
2番目のコツはボールと相手の間に内側の足(相手に近い方の足)を入れること。ドリブルについていこうとするディフェンスを足でブロックすることで相手のスピードを止めることができます。また、ボールと相手との間に距離も取れるのでボールを失いにくくなります。
抜いた後のワンタッチで相手の進路を防ぐ
そして一番重要なのが、抜いた後のワンタッチの方向。ドリブルで抜いたタイミングのタッチと次のワンタッチを同じ方向にしてはいけません。ディフェンダーの背中をとるような感覚で内側にタッチして相手の進路を塞ぎます。
進路を防がれた相手が後ろから追いかけてきた場合は、背中からお尻で一度ブロックを入れることで相手のスピードが止まり、こちらは押されたことで加速することが出来ます。このプレーが出来れば抜いた相手に追いつかれることはないでしょう。
抜いた後のワンタッチ目を速くする
ジュニア選手の多くが「抜くタイミングのタッチ」は意識しているものの、「抜いたあとのタッチ」は意識していないと思います。コーンを使ってのフェイント練習においても、抜いた後のタッチで素早くコーンの裏側にコースをとるなど、実践を意識した練習にすることで試合で使えるスキルになると思います。
また抜いた後のワンタッチ目を速くすることで、 「相手についてこられた場合に狙っていたプレーをキャンセルして逆をとることができる。」「カバーに来たディフェンダーにも対応できる」というメリットがあります。また次のタッチをイメージしている為、抜くタイミングのタッチが大きくなりません。
試合中のドリブルが上手くいかない選手やすぐに相手に追いつかれてしまう選手は紹介したコツをぜひ試してみてください。