今回、紹介する自主練習は親子でできるパスやキックの練習です。通常の対面パスだけでなく、親子で楽しみながらも子どもが上手くなる要素を組み込んだ練習メニューになります。近くの公園などで気軽にできるものなので、チームの練習や試合のない休日に、親子で試してみてください。
親子でやるサッカー自主練習メニュー (パス/キック)
対面パス
ウォーミングアップに最適な対面でのパス練習。子どもはプレーを見て覚えるので、親がサッカー経験者の場合には色んなキックを見せてあげると良いでしょう。色んな球筋のボールに対応する練習にもなります。
またワザとパスをずらしたり、難しいバウンド対応が必要なパスを出してあげることも大事です。実践の試合では棒立ちのままトラップするケースはほとんどないので、動きながらボールコントロールする習慣をつけましょう。
対面パントキック
子どもと二人でやっても盛り上がるお勧めの練習です。高学年の子どもとやる場合はかなり広いスペースが必要になってしまいますが、、。子どもがノーバウンドで届くか届かないかギリギリの距離がベストです。低学年であれば大人のキックは手前でバウンドさせてあげないと怪我に繋がる可能性もあるので注意してください。
この練習は浮き球のキックの感覚を掴めること。上手な子どもであれば高く上げるパントキックではなく、ライナー性限定のパントキックで練習してみるのもお勧めです。バウンドボールを処理する練習にもなりますので必ず手を使わずにトラップさせるようにしてください。
コーン当て
遠くからキックしてコーンに当てるシンプルなメニュー。単純な練習ですが親子で競争するとかなり盛り上がります。
距離は2mくらいからスタートして、コーンに当てたらそのステージを合格。クリアするごとに3m、4mと距離を伸ばしていく仕立てにすると子どもの集中力も維持できます。
また、「ノーバウンドで当てる」「利き足と逆足で当てる」「アウトサイドキックで当てる」など制限を設けることで難易度の調整も可能です。
小さいころから、「狙ったところにボールを蹴る」という習慣が付けばパス、シュートの精度も上がっていきます。
「動きながらのパス」と「動いている相手にパス」する練習
試合中に止まった状況でトラップ、パスをすることはあまりありません。通常の対面パスではどうしてもプレーが止まってしまいますので、動きながらトラップ、パスができる練習をメニューにいれる必要があります。
動きながらのパス練習
親が円の中心に立ち、子どもが円を回るようにパス、トラップを繰り返す練習です。動きながらのトレーニングになるので試合で使えるスキルが身に付きます。
ファーストタッチの精度が重要ですので、お互いトラップ、パスをツータッチで行いましょう。子どもが上手くなってくれば、「ダイレクトプレー限定」や円を回っている途中に、「進行方向と逆にパスを出して逆回転で続ける」などのルールを取り入れることで難易度を上げることが出来ます。
動いている相手にパス練習
動きながらのパス練習で紹介した円を回りながらのパス練習を、子どもと大人が逆になって行います。小学校低学年の内は動いている相手にパスを合わせるのは難しいので、これだけでもかなりの練習になります。
もう一つ紹介したいのは、大人が裏に抜け出す動きをしてそこにドリブルをしながらパスを合わせてもらう練習です。パスのタイミング、角度、強弱(場合によっては回転)が必要となりますので難易度はかなり高くなります。
サッカーのパスで大事なことは、「いつ」、「どこ」に、「どんなボール」を出すのかという事。「いつ」というタイミングが合わなければパスは通りません。親子でやる自主練習でもそのあたりを意識することで試合で使えるスキルが身につくでしょう。
PK/FK
キックの練習に一番お勧めなのがPKとFKです。親子2人でやっても確実に盛り上がります。ゲーム感覚で色んなキックを覚えられますし、キーパーとの駆け引きも身に付きます。子どもが楽しみながらできる練習が一番成長すると思いますのでぜひ取り入れてください。
パス・キックの練習で大事なこと
パスの練習で大事なことは「動きながらの動作」と「タイミングを意識させる」メニューを入れていくことです。止まった状態で精度の高いキックが蹴れることも大事ですが、それだけでは試合中パスは通りません。自然と動きながらのパスと、パスを出すタイミングが身につくような自主練習をしましょう。
キックの練習で大事なことは、「ボールの中心を正しくとらえるようにすること」です。ボールの中心をとらえ回転の少ないボールを蹴ることでキックの威力も増します。また、ボールの中心を正しく捉えられるようになると、そこからずらしてカーブを蹴ることも簡単にできるようになります。子どものキック練習ではそのあたりを意識すると良いでしょう。