今回の観戦は東京の各ブロック中堅上位(ベスト8~ベスト4)同士の対決。個人技術の高い選手が両チームに数名ずつ。1対1の攻防ではどちらもしっかり身体を当てるディフェンスができ、白熱した試合展開となりました。
両チームともにディフェンスラインからのビルドアップにこだわり、ミスがあったりボールをとられて失点しても、あくまで練習として割り切っていて、これから伸びていきそうなチームだと感じました。
一方でディフェンスラインからパスを繋ぐことだけが目的になりがちな印象を受けました。どういう状態を作るためのビルドアップか?が明確になると(パス回しの目的が明確になると)、もっと良くなるはず。パスにメッセージを込められるようになるとサッカーの面白さも倍増します。
気になるのは状況の認知と判断
試合を通して課題だと感じたことは、「状況を認知・把握する力」と、「素早く適切な判断をする力」が足りていないこと。
例えば、
- 縦に複数の敵が待ち構えているのにドリブルで仕掛けてしまう。
- 相手ディフェンスが4枚整っている状態に対して、2枚で攻撃を急ぐ。
- 前方にスペースが無いのに前にトラップして相手にぶつかる。
- 狭いところでボールを奪った後、そのゾーンでごちゃごちゃとドリブルを始める。
などなど、状況を認知できていない、もしくは認知していても選択肢を考えられていないプレーが多くそのあたりを改善する必要があると感じました。結果的にドリブルで抜けてしまうこともありますが、それでは状況認知・判断の力は上がっていきません。
スペース、敵、味方の位置を見極め、何がベストの選択かを判断することが必要です。数的不利な状況や、狭いエリアに複数の選手が集まっているということは、当たり前ですが他のエリア(主に遠いエリア)にチャンスがあります。
状況を認知することはプレーの原理・原則であり選手の土台となるもの。土台をしっかり作りながら各選手の個性を伸ばしていくことが必要です。
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